【令和3年度】ふるさと納税の確定申告が簡素化します。

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2021.10.21

もう今年もあと2か月と少しですね。

個人事業主の方はこの1年の収支見込みが見えてきたのではないでしょうか。

帳尻合わせとしてふるさと納税を活用される事業者の方も多いかと思います。

そこで今回は「ふるさと納税」について、

節税の効果や今年手続きが簡素化されたということでその中身など色々と見ていきたいと思います。

(1)ふるさと納税とは

ふるさと納税とは任意の自治体に寄付をして、その寄付金額を居住地の自治体に申告することにより寄付金を所得控除でき希望自治体に事実上の”納税”をするというものです。

このふるさと納税制度で寄付を行うことで所得税法の寄付金控除を利用することができます。

具体的には2,000円を超える寄付金額について所得控除することが可能になります。(所得金額の40%相当額を上限とする。)

ふるさと納税は、小規模企業共済やiDeCoに比べて取り組み安く、手軽に始められる節税対策として人気です。

(2)節税シュミレーション

ふるさと納税をすると自治体からそのお礼として返礼品が送られてきます。

この返礼品が寄付金として支出した対価になります。

それではふるさと納税は実際どれくらいのお得なのでしょうか?

シュミレーションしてみました。


(例) 個人事業主(白色申告)、売上500万円、所得400万円

なにもしない場合

所得税:282,300円

住民税(翌年)354,500円

合計 636,800円

②ふるさと納税に5万円支出した場合

所得税:272,500円

住民税 (翌年) 316,200円

合計 588,700円

となります。

ふるさと納税に5万円支出することで、所得税と住民税(翌年)が4万8千百円節税でき、これに加え返礼品を受け取ることができます。

ちなみに5万円相当の返礼品となると、飛騨牛ひれステーキ600gや松葉ガニ800gなどがもらえます。

実質的に飛騨牛ひれステーキ600g を2,000円で買ったのと同じですので、利用者からみればお得な制度といえるでしょう。

(3)返礼品が寄付金の3割以内に

多くの方はふるさと納税の寄付先を選ぶときに、

楽天ふるさと納税」や「さとふる」、「ふるなび」といった、

ふるさと納税のポータルサイトから選ばれると思います。

このようなサイトでは還元率の高いものがお得な商品としてランキングされています。

還元率は市場価格を寄付金額で割った割合として計算されます。

市場価格は楽天市場・Yahoo!ショッピングといった総合ショッピングサイトや返礼品を提供している事業者の販売サイトなどの価格が参考になります。

これに対し返礼率という概念があります。

返礼率は自治体が業者から調達した金額を寄付金額で割った割合です。

2019年に各自治体は「返礼品の調達額(返礼率)を寄付金額の3割以寄付額の3割以下の地場産品」とのルールができました。

つまり返礼品は、自治体が業者から買い取り、寄付者に送付しますが、例えば1万円の寄付に対しては3000円以下の返礼品しか提供できなくなりました。

昨年などはコロナウィルス感染症拡大で影響を受けた生産者を支援する目的で、

補助金制度により自治体から業者への支払いに一部補助金が使われたため還元率が高くなりましたが、

来年以降アフターコロナでは、今後は返礼率30%に向かっていき現在ほどの還元率は望めなくなっていくことになるかと思います。

(4)令和3年度から手続きが一部簡略化

さて、ここからは手続きに関して。

これまでふるさと納税の利用を申告する際には、各自治体から送られる「寄付金受領証明書」を元に手作業で入力する必要がありました。

しかし、2021年(令和3年分の確定申告)からは、特定事業者という国税庁が認めたふるさと納税サイトを利用することで、簡単に申告ができるようになりました。

①e-taxを利用して確定申告をする場合

特定事業者のポータルサイトからダウンロードできるXML形式データを一緒にe-taxで送信することになります。

②書類で確定申告をする場合

特定事業者のポータルサイトからダウンロードした証明書データを国税庁が提供するQRコード付証明書等作成システムで読み込み、これをプリントアウトした書類を確定申告書に添付することで申告が可能となります。


(5)まとめ

ふるさと納税について簡単に見てきましたが、手軽さや地方や生産者への社会貢献などメリットもありますが、

個人事業主の節税という観点からする小規模企業共済とiDeCoほどの高い節税効果はないかと思います。

個人的には個人事業主の節税は小規模企業共済とiDeCoを中心とし、

年度末が近づいてきたらふるさと納税で帳尻を合わせていくのが良いかと思います。

また今後返礼率の低下も見込まれておりますが、

今年に関してはまだまだ還元率も高く利用者にとっては利用しやすい環境にあると言えるので活用を検討してみてはいかがでしょうか。