個人の確定申告を税理士に依頼する費用はいくら?

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2021.12.10



個人確定申告に係る税理士費用

個人の確定申告を税理士に依頼する場合の費用は千差万別。

不動産の売却取引や株式に係る所得がある場合と給与収入のみで所得控除も医療費控除のみといった場合とでは前者の方が圧倒的に工数がかかります。

そのため一般的な税理士事務所では基本料金に所得内容や所得控除項目に応じて追加料金を加算するという料金体系を採用する事務所が多いです。

また記帳代行を依頼するかどうかでも変わってきます。

1年間の領収書を丸投げで税理士事務所に依頼する場合とそうでない場合とでは前者の方が料金がかかります。


まとめると、

基本料金+追加料金+記帳代行(オプション)=税理士費用

ということになります。

参考までにいくつかの税理士事務所の料金を比較してみました。



(ケース1)

事業所得(売上2,000万円)、所得控除は医療費控除、生命保険料控除、記帳依頼なし

A税理士事務所:17万円

B税理士事務所:11万円

C税理士事務所:9万円


(ケース2)

事業所得(売上2,000万円)、株式譲渡所得、所得控除は医療費控除、生命保険料控除、記帳依頼あり

A税理士事務所:33万円

B税理士事務所:25万円

C税理士事務所:18万円


税理士費用は所得内容と記帳代行の有無で変わってきますが、

一般的に個人の確定申告に係る相場は10万円~30万円くらいといえます。

もし税理士費用を削減したい場合には記帳など自分で出来るところは自分でやり、大変そうなところを税理士に依頼すると良いでしょう。

それでは次に税理士に依頼するメリットとデメリットについて見ていきましょう

税理士に依頼するメリット

確定申告に係る手間が省け本業に集中できる

自分で確定申告するとなると確定申告に多くの時間と労力を費やすことになります。

最近ではコロナ禍ということもありe-Taxの利用が推奨されていますが、

操作しづらいe-Taxでは余計に時間がかかってしまいかねません。

さらに青色申告の場合、月別の売上高や仕入高を集計する必要があり思っている以上に時間と手間がかかります。

しかも確定申告作業をしたからといって売上が増えるわけではありません。

むしろ確定申告書の作成に時間を要すれば要するほど本業に集中していたら本来得られたであろう利益を失っているとも言えます。

この点、税理士に依頼することで余計な作業に時間と労力を取られることなく本業に集中することができます。

税務調査の対象になりにくい

確定申告書を税理士に依頼すると税務調査対象になりにくくなります。

これは税務調査前に税務当局側が事前調査をしてから税務調査を実施することと関係しています。

税務調査は事前に事業の業種、規模、所得の状況、預金残高を調べ、不正や脱税、無申告、過少申告等が疑われる事業主から優先的に税務調査をします。

(飲食など他の業種に比べもともと税務調査になりやすい業種もあります)

言い換えれば毎年期日通り適切に確定申告書を作成、申告することで税務リスクが低い事業主と認識されやすくなるので結果的に税務調査の対象から除外されやすくなります。

加えて書面添付制度を活用することでさらに税務調査の対象となるリスクを抑えることができます。

書面添付制度

書面添付制度とは税理士が申告書に保証書のようなものを添付し、その信用性をアピールする制度であり、

税理士法第33条の2第1項に定められている税理士に与えられた権利の一つです。

申告作業をした税理士が、どういった作業を行い、どのような資料を見て、どのように考え、どうやって申告書を作成したかという情報を書面に記載します。

税務署はこの書面の内容を見て、「この申告書はきちんと精査されていて問題はなさそうだ」、

「この部分の説明を詳しく聞きたい」といったように、調査先選定の参考情報として利用します。


書面添付制度により申告書の透明性を高め予め税務署側に事業主の信頼性を高めておくことで税務調査となるリスクをさらに防ぐことができます。

しかしながら書面添付制度は事業主側にメリットがあるものの税理士側にも相応の責任が生じることになるため、

書面添付制度に積極的な税理士が少ないのが現状です。


なお、当事務所ではこれまで書面添付先のクライアント様の中で一度も税務調査対象となった方はおりません。

それだけ書面添付制度は適切な税務申告を通じて税務調査を受けるリスクを減らす効果があります。

もちろん書面添付は税理士側にもリスクがあるため、お客様が希望すれば直ちに書面添付するわけではありません。

信頼関係を前提に不正や過少申告の疑いがないと判断したクライアント様についてのみ書面添付しています。

もし書面添付を税理士に依頼する場合にはこの点は予め理解した上で相談すると良いでしょう。

(信頼関係がまだ築けていない中で、いきなり書面添付を依頼しても受けてくれる税理士は少ないです。)

仮想通貨やストックオプション取引など複雑で専門的な税務処理を依頼できる

仮想通貨の損益計算やストックオプションなど専門的な処理が必要な取引を自身でやろうとすると誤ってしまうリスクがあります。

また膨大な時間がかかってしまいます。このような場合には税理士に依頼した方が得策です。

注意点としては税理士によってはマイニングなど仮想通貨用語を理解していない税理士もいますので、

依頼内容については事前に対応可能か確認しておく必要があります。

税理士に依頼するデメリット

税理士報酬がかかる

税理士に依頼する場合には費用がかかります。

まだ開業間もない期間や資金繰りに窮する状況の場合には多少時間がかかったとしても自分で確定申告書を作成する方が望ましいです。

自分で作成する場合、最近ではクラウド会計の進化で確定申告の作成が容易になってきています。

もちろん操作方法など覚えなければならないことも多いですが、若い人にとっては紙で一から作成するよりこちらの方がとっつきやすいです。

オススメはクラウド会計ソフトの『freee』と『マネーフォワード』です。

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事業の振り返りができない

確定申告は所得計算の過程で「経費はどの費目が多いのか」、「どこに無駄な経費があるのか」、「月別の売上高を確認し売上が不調だった月」といった事項を確認でき個人事業主にとって直近1年間の事業を振り返る良い機会になります。

これを税理士に確定申告を丸投げしてしまうと自分で手を動かさないので、このような振り返りの機会を逸します。

そのため税理士に確定申告を依頼する場合でも青色申告決算書をしっかりと確認し、事業の全体像を把握するように努めましょう。

税理士に確定申告を依頼する流れ

①税理士を探す

まずは税理士を探しましょう。

探し方としてはGoogle検索や税理士紹介会社、友人・知人の紹介などがあります。

②打ち合わせ・面談を行う

気になる税理士が見つかったら連絡を取りましょう。

対面や電話のほか最近ではZoomなどのオンライン面談対応可能な事務所もあります。

③見積り

依頼を受け税理士から見積りをもらい、契約するか判断しましょう。

④契約

契約書を締結しない税理士も中にはいますが、後日のトラブルを避ける意味でも契約書の締結を行いましょう。

⑤必要書類の準備と提出

契約書締結後、税理士から確定申告に必要な書類に関する案内を受けます。案内に従い必要な書類を準備して税理士に送ります。

⑥確定申告書の作成と提出

書類の提出を受け税理士が確定申告書を作成し、税務署への提出を行います。

まとめ

税理士へ依頼する大まかな流れは以上の通りです。

ちなみにですが、税理士の繁忙期は年末から5月くらいまでが忙しく、特に2月~3月が最も忙しくなる季節です。

例年税理士事務所でも確定申告の直前に依頼されることが多くありますが、

すでに繁忙期に突入してしまっている場合にはどうしても依頼をお断りすることもあります。

ですので、もし税理士に確定申告を依頼する場合には、早めに相談するのが良いでしょう。


個人の確定申告でお困りのこと、ご相談したいことがありましたらお気軽にお問い合わせください。

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