飲食店を開業したい!開業資金は日本政策金融公庫から融資受けられる?創業融資に強い税理士が解説します。

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2021.09.17

飲食店の開業、良いですよね!

お客さんから「美味しかった」「ありがとう」と感謝してもらえる充実感と達成感は、

独立開業したからこそ味わえるもの!

サラリーマンでは味わえません!

とはいえ開業するにも、まずは開業資金を確保しないといけないですね。

ということで今回の記事では飲食を開業される方向けに、

開業の資金調達手段として多く利用される日本政策金融公庫の創業融資について解説していきたいと思います。

(なお、今回の内容は飲食を例に挙げていますが、飲食だけでなく、他の業種にも共通の内容です。)

もう開業を決めたなら行動を起こしましょう!

行動しなければ成功することはありません!

(1)飲食店の開業融資は日本政策金融公庫

いきなりですが、飲食店の開業資金は一体いくら必要でしょうか?

日本政策金融公庫の調査によると、飲食店を始めるには約1,000万円もの費用が必要だとされています。

内訳はこんな感じ。

・内外装費438万円(44%)

・運転資金213万円(21.4%)

・機械、什器、備品185万円(18.6%)

・テナント賃借費用113万円(11.3%)

・営業保証金、FC加盟金など47万円(4.7%)

合計994万円

(出典:日本政策金融公庫2015新規開業実態調査)

貯金をためてから開業するにしても、1,000万円貯めるというのはなかなか厳しいですよね。

なので、飲食を開業する時は金融機関から借入するのが現実的になります。


しかしここで重要なポイント。

実は、民間の金融機関は開業時の融資としてまとまったお金を飲食店に貸してくれません。

悲しいことに銀行は実績のない個人にはお金を貸してくれないのです。

なので飲食店を新たに開業する場合は、政府系金融機関の「日本政策金融公庫」からお金を借り入れることになるのです。

(2)融資を受ける大前提

ということで創業融資は日本政策金融公庫を利用するのが一般的になります。

政府系金融機関なので実績の乏しい個人事業主にも貸出をしてくれます。

とはいえ、融資にはもちろん条件があります。

①信用情報

まず大前提ですが、本人に信用情報の傷がないこと。

信用情報とは、クレジットやローンの契約や申し込みに関する情報のことで、客観的な取引事実を登録した個人の情報です。 そして、この信用情報は、クレジット会社が顧客の「信用」を判断するための参考資料として利用されます。

CIC 割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関

実は、この信用情報を取り扱う株式会社CICと日本政策金融公庫は連携していて、

融資判断にあたって日本政策金融公庫は過去の信用情報を見ることが出来ます。

クレジットカードの支払いを数日延滞したくらいでは問題になりませんが、

61日超の長期延滞や債務整理、強制解約を受けた人は、信用情報の残っている期間は日本政策金融公庫の審査に通るのはほぼ不可能です。

信用情報は5年間残ります。過去に金融事故を起こしている人は5年経過してから融資に申し込んでください。

自分の信用情報が気になった方はこちら

②ローンの利用状況

しかも日本政策金融公庫は信用情報以外にもCRINと呼ばれる情報ネットワークを通してカードローンや住宅ローンなどの利用状況も知ることができます。

もしカードローンの残債が残っている場合には返済できる範囲で返済してから融資を申し込むべきです。

なお、住宅ローンについては、住宅ローンが組めるだけの信用が借入者にある証拠になるので、
返済スケジュール通り返済していれば住宅ローン自体が審査に悪影響を及ぼすことはないです。


ということで日本政策金融公庫も政府系とはいえタダではお金を貸してくれません。

日本政策金融公庫に「この人にお金を貸しても大丈夫」と判断してもらわないといけません。

つまり信用を勝ち取る必要があります。

ではどうやってその信用を勝ち取るかというと、

ポイントは「創業計画書」「面談」です。

(3)審査のポイント

①創業計画書

日本政策金融公庫の創業融資でまずチェックされるのが、「創業計画書」です。

まぁざっくりいってしまえば、書類審査のようなものですね。

創業計画書には、「ビジネスを始めようとした動機やこれからビジネスをどのように展開していくのか」を記載していきます。

この創業計画書が日本政策金融公庫の審査のベースとなります。

②面談

次に「面談」です。

面談では創業計画書の内容に沿って質問がされます。

「創業計画書に記載した内容は十分に実現可能であること」を「具体的に」説明しましょう。

例えば、公庫の担当者から

「客単価はいくらなのか。」

「客は一日何回転するのか。」

「座席数はいくつなのか。」

「天候にどれほど左右されるのか。」

「季節で売上はどの程度変わるのか。」

「どのような立地でどのような顧客層をターゲットにしているのか。」

「仕入業者への支払いサイトは何日か」

「アルバイトの人数と時給は?」
「アルバイトはなぜその人数にしたのか?」

等々いろいろと質問が飛んできます。

(公庫の担当者で個人差はあります。)

これらの質問に具体的に説明できるように準備しておきましょう。

公庫の担当者は質問を通じて販売予測や利益計画等の精度を確かめてきます。

面談で大事なことは「創業計画書の内容は実現可能であることを客観的に説明すること。」です。

そのためにも創業計画書はきちんと細部まで作りこみ、
面談の前に創業計画書と矛盾することがないよう創業計画書の内容を事前に頭にいれておきましょう。

一応念のため創業計画書のコピーも持っていくと良いです。

(4)日本政策金融公庫の融資の流れ



それでは日本政策金融公庫の創業融資の流れについて見ていきましょう。

①創業計画書の作成

創業計画書の記載例をアップしておきます。

記載例や創業の手引きを参考に創業計画書の作成からまずは始めましょう。

記載例のダウンロードはこちら

創業計画書の実践向けの書き方についてはまた別の記事で解説していきます。

②必要書類の準備

創業融資に必要な書類は以下の通りです。(個人事業主の飲食店の場合)

・創業計画書

・設備資金の場合は見積書

・不動産の登記簿謄本または登記事項証明書(担保設定する場合)

・都道府県知事の「推せん書」(借入申込金額が500万円以下の場合は不要です。)または、生活衛生同業組合の「振興事業に係る資金証明書」

・運転免許証(両面)またはパスポート(顔写真のページおよび現住所等の記載のあるページ)のコピー

・許認可証のコピー

・借入申込書(インターネット申込みの場合不要)

詳しくはこちら

③創業融資の申込み

必要な書類の準備が整ったら融資の申し込みをしましょう。

申し込みは電話は直接来店する方法もありますが、インターネット申し込みが便利です。

インターネット申し込みはこちら

申し込みが完了すると日本政策金融公庫の担当者から面談の日程調整の電話があります。

④担当者との面談

面談は創業計画書に記載した内容に沿って質問されます。

ちなみにですが、動機や経歴について熱意をもって回答しましょう!っと書いてある記事もありますが、

個人的には販売予測や利益計画の方が重要だと思うので、そっちの準備をしましょう。

熱意をもって回答しても回答自体が意味不明な内容だったら全然意味ないので。

それなら緊張で声が小さくなってしまってもいいので、創業計画書の内容を理路整然と説明できるように準備しておくべきです。

⑤審査

審査には1週間~2週間ほどかかります。

⑥完了

借用証書や契約に必要な書類が届き完了となります。

(5)自己資金はいくら必要か

①自己資金は3割が目安

創業計画書には自己資金を記載する箇所があります。

自己資金については1割あれば大丈夫という話もありますが、

日本政策金融公庫は創業融資の自己資金の割合を実績値として公表しています。

公庫が融資先の創業企業を対象として実施した調査(「新規開業実態調査」)によると、創業資金総額に占める自己資金の割合は平均で3割程度

(日本政策金融公庫よくあるご質問 創業をお考えの方)

暗に「自己資金は3割は必要だよ。」って言ってくれています。

ただし、その次の箇所で

自己資金は重要な要素のひとつですが、それ以上に創業計画全体がしっかりしているかが重要になります。

(日本政策金融公庫よくあるご質問 創業をお考えの方)

3割以下になることも示唆しています。


②見せ金はダメ絶対

自己資金の注意点としては、見せ金は絶対にやってはいけません。

見せ金とは親や友人から一時的に自分の口座にお金を振り込んでもらい、自己資金を多く見せる行為です。

もし祝い金など特別な事情で他人から多額のお金を振り込んでもらった場合は、

「親、兄弟、知人、友人等からの借入」の欄に記入し自己資金には含めないよう注意しましょう。

(6)創業融資の相談は認定支援機関に

日本政策金融公庫の創業融資について色々見ていきましたが、まだまだ説明が足りません。

そこで創業融資の相談は「認定支援機関」に依頼しましょう!

認定支援機関とは、中小企業支援に関する専門的知識や実務経験が一定レベル以上にある者として、国の認定を受けた支援機関(税理士、税理士法人、公認会計士、中小企業診断士、商工会・商工会議所、金融機関等)です

ミラサポPlus

創業時に認定支援機関に依頼するメリットは、

事業計画の策定支援が受けられる」ことです。

日本政策金融公庫の創業融資では創業計画書の策定が必要です。

ですが、「初めての融資だし事業計画書なんて作ったことない。」という方がほとんどだと思います。

そこで認定支援機関に創業計画書の支援を受けることでスムーズに手続きを進めることができます。


もし「開店準備で猫の手も借りたいほど忙しくて誰かにサポートしてもらいたい」という場合には、

ぜひ認定支援機関に相談してみると良いでしょう!

(7)開業後の経理について

無事融資が降りたらあとはOPENに向けて突き進むだけです!


OPENした後は帳簿付けも大切です。

日々の取引をちゃんと帳簿につけておかないと、そもそも儲かっているのか儲かっていないのかわかりません。

とはいえ、初めての開業で「どうやって記帳すればいいかわからない」という方向けに

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また当事務所は認定支援機関です。

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よろしければこちらの記事も。